写真って何だろう？って思って。写真展を通して思ったのが、写真って態度なん
だな、ってこと。写真はその人が世界や人や自然や猫や町や時間や未来や星や夢
や風や光や電柱や精液や原発や振動や嫌いな人や好きな人や貧困や涙や笑顔やレ
コードや花やインドやスコッチや魚や妄想や炊飯器や薪や停電や包丁やiPhoneや
映画やバリオゾナーやカートヴォネガットやしゃもじや箸置きや卒業証書や納豆
や牛乳やコンセントや手や走ることや環七や歩道橋や夕日や死んでしまった犬や
馬や象やキリンやパンダや上野や浅草やスカイツリーや東京タワーやオダギリジ
ョーや仮面ライダークウガや人殺しや死刑や死刑反対や裁判員制度やカラー暗室
にあふれる救援物資や江古田駅の改修工事でなくなってしまったものだとか酢酸
のにおいだとか攻殻機動隊やバラやゴジラやタバコや放射能やコップやガラスや
ビールや机や鉛筆やゴミ箱や子どもの頃なりたかった自分だとかあの日見た夕日
やギブソンレスポールジュニアや緑色やその他いろいろに、対する態度なんだな
あって。写真は態度。心を開いたり閉じたり、ウソついたり嫌だったりするのが
わかるのが好きだ。自分のそれを気づかせてくるのが好きだ。他人のそれを知る
ことができるのが好きだ。どこへ行っても僕は大丈夫だなって思った。たとえカ
メラを持っていなくても、写真がすべて流されてしまっても。悲しいだろうけど
、大丈夫だ。大学の卒業式は中止で、僕らの５限後はぬるっと本格化した。CDや
レコードがすべて流されてしまっても大丈夫だ。それでも僕らは鼻歌を歌いなが
ら歩くんだ。もしくは走るんだ。きっと大丈夫だ。写真展に関わってくれた人、
観に来てくれた人、本当にありがとうございました。終わりの挨拶が遅れてしま
ってすみません。愛したり嫌ったりいろいろ。大丈夫な証拠だと思います。暗室
の中で行われているすべてのこと、そこでかかっていた音楽を誇りに思います。

今日は月曜だけど金曜担当　山端拓哉